自然周期体外受精勉強会

採卵:OPU

卵子は卵胞の卵胞液の中にあります。卵胞に針を刺して、数mlの卵胞液を吸引し、その中に卵子が含まれています。卵子は卵丘細胞に包まれています。吸引された卵子はシャーレに移して顕微鏡で確認後、培養液の中に移します。

1、採卵針について

現在はこの採卵に使う針も研究・開発がなされ一昔前に比べると、細くなり体へ傷つかないよう工夫されています。この研究・開発の結果、採卵時における出血などは減少しています。各病院によって使用されている採卵針は異なり、医師の使いやすいよう工夫されています。

2、採卵時の麻酔について

麻酔の使用は、病院によりまた治療方法により異なっています。排卵誘発の方法により全身麻酔を行うところもあれば、無麻酔にて採卵を実施しているところもあります。また、局所麻酔(キシロカインスプレーや坐薬)などを使用しているところも多くあります。

採卵を行う前に主治医に事前に相談しておく必要がありますが、無麻酔で採卵した患者さんの中には、痛みを感じなかったという方もいますし、採卵を行う医師の技術、使用する採卵針などにより感じる痛みは個々それぞれですので一概にはいえません。

3、採卵のリスク

採卵方法として、腟から採卵針を超音波で確認しながら行う方法が一般的です。その際に、組織に針を刺すわけですから、一番多いリスクは出血です。採卵後、安静にして出血の有無・血圧や心拍・その他に痛みや異変について問題なければ帰宅となります。出血が多い場合、入院安静が必要な場合もあります。
もうひとつのリスクは全身麻酔です。全身麻酔は体への負担も大きく採卵後も安静時間が長くなります。全身麻酔にて採卵をする施設は減少してきていますが、局所麻酔や坐薬に比べリスクは高くなります。